史上最強の女・アニカが、ついに引退する。
見よこの貫禄。
本人のブログによると「An Important Announcement」として、競技から引退する旨(I have made the decision to step away from competitive golf at the end of this season.)を述べている。
今更ながらアニカのすごさをここに記しておこう。
スウェーデン生まれのアニカはアリゾナ大へ入学し、世界アマを奪取。その後の活躍は誰もが知る素晴らしいもので、メジャー10勝を含むキャリア89勝、米LPGA72勝。世界ゴルフ殿堂にも当然名を連ね、賞金女王は8回を数える史上最強女子ゴルファーだ。
トーナメントでのベストスコアは59で、年間平均ストロークの記録(68.69)も保持。
言わずと知れたキャロウェイの看板選手の一人であり、その一見やる気のなさそうなスイングからアキュラシーを極めたショットを連発する。
スイングの特徴はいわゆる「ルックアップ打法」で、インパクト直後から顔を目標方向にアッサリ向けてしまう。これにより体の回転が強調され、かつ方向性にも優れるというグッド・スキル。ただ、ルックアップは素人がマネするとインパクト前に目線を切ることになる例がほとんどで、大ダフリやトップを連発すること請け合い。手を出さない方が無難である。
実業家としても知られ、コース設計からトーナメント・マネジメント(アニカ招待という試合も既にある。ミッシェル・ウィーが88を叩きそうなスコアになり棄権したことからアニカはご立腹である。ちなみに88以上叩くとその年のトーナメントには出場できなくなる)、レシピ作りに至るまでその才能を遺憾なく発揮している。
その鍛え上げられた肉体はもはや色気を通り越してすごみを感じる。最近鍛え上げられた肉体でカムバックした人気のクルムもまだまだ女の子であると思わせるすごさがある。
極めて安定的なメンタルにも1年だけ翳りがあった。それは初婚のダンナと離婚した年で、この年以降は賞金女王とロレックス・ポイント(世界ランク)でオチョワに首位を明け渡したままになっている。
藍ちゃんが目標とするゴルフメンタル、いわゆる「54ビジョン」も元々はアニカの専売特許。現在藍ちゃんのメンタル・コーチを務めるニールソンの提唱する、最高にポジティブな思考方法だ(18アンダーで54)。
そんなアニカはラウンド前、こんな練習を行う。
「I always start with my wedges, and then proceed through the even- or odd-numbered irons before getting to my woods (I have a 4- and 7-wood). Before I hit driver, I'll warm up with a wedge again; this way, my rhythm is nice and smooth, not too fast. 」
アマチュアでもラウンド前の練習を決めることによってきちんとしたリズムが作れる可能性がある。ドライバーを打つ前に一度ウェッジを振っておくというのは何かと参考になるだろう。
ただ、セッティングにやや謎がある。基本的にはX-18の易しいアイアンを使っていたのだが、今シーズンはなぜか3番と7番以降はミケルソンやエルスと同じくX proto Ironを使っているのだ。7番以降でソリッドな打感を確保したいがためにマッスルバックを使うという選択肢はわからないではないのだが。。
ま、それでも今シーズンは既に3勝、しかも先週のミケロブ・ウルトラオープンではロレーナをぶったおしての栄冠であるから良しとしよう。パターが2ボールブレードで変わらないのもユニークなところである。
数々の歴史を作ったアニカ、来年今の彼氏と結婚するらしい。プライベートが幸せになればこの人の人生は完璧になるはずだから、ナイス・ウェディングとなることを祈ろう。
余談だが藍ちゃんがどんどん痩せていく。大丈夫だろうか。。心配である。
1 件のコメント:
アニカ昨日だか、NYメッツで始球式してたね。
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