2008年4月3日木曜日

世界一のキャディ(1)

ゴルフというスポーツの少し特殊なところは、キャディという存在にある。


キャディはプレイヤーのバッグを担ぎ、コース戦略を共に考え、そして勝利に貢献する(ちなみに、元々ゴルフクラブの本数には制限がなかった。だが、昔のキャディ組合が本数が多いとバッグが重すぎるとクレームしてから14本という本数に決まった。14本という数字に何か合理的な意味があるわけではないのだ)。

キャディの重要性は色々あり、一言で言えるほど少ない仕事をしているわけではない。そんなキャディの中で世界一の名声を欲しいがままにしているのが、ご存じ、

スティーブ・ウィリアムス
だ(プロレスラーではない)。

スティーブは長らくグレッグ・ノーマンやレイモンド・フロイドなど超一流ゴルファーの専属キャディを務めていた。試合前のヤーデージ確認(コースの距離確認)の正確さ、依頼主のクセにあった戦略などスティーブが優れている点は数多くある。

そんな彼のトレードマークは「ハーパン」。基本的に真冬のラウンドでもがんばれる限りはハーパンだ。
余談だが、そんなスティーブもハーパンをはけない試合がある。

それが、マスターズ(4/11〜TBS系列)だ。

みんなこんなかっこをしている。マスターズだけはキャディのユニフォームが決められているのだが、いかにも、、、というかアメリカ的ヒエラルキーを感じるイヤな部分でもある。

が、本人達は意外と楽しんでいる様子。昨年谷原秀人は初出場で、公式練ランの際に実の姉がキャディをしていたが微妙に似合っていた。

そんなスティーブ、現在は長いことタイガーの専属キャディを務めている。プロになってからのタイガーは、そのキャリアのほとんどをスティーブとともに歩んでいるといっても過言ではない。


ちなみに、タイガーがデビューした直後はマイク・フラフ・コーワンという白いヒゲのサンタクロースみたいなオッサンがキャディをしていた。ちなみにコーワンは現在ジム・フューリクのキャディを務めている。

スティーブとフラフは、ある意味真逆のキャディ。フラフが常に冷静沈着、落ち着いているのに対してスティーブは時々タイガーより大きいリアクションをとるほどアツアツのキャディだ。

昨年のPGA ChampionshipだったかUS OPENだったかで、タイガーの9番アイアンを拭いている途中で川に落っことしてタイガーに逆ギレという荒技をやってのけた。

さて、プロのキャディさんは自分の雇い主の稼いだ賞金から取り分をいただく。だから彼らは雇い主の活躍がそのまま死活問題だ。PGAやLPGAなんかだと、ついでに優勝キャディは18番ホールのピンについているフラッグをもらって帰るという伝統がある。

タイガーはだいたい毎年賞金で10億円以上稼ぐ。そうするとスティーブの取り分は日本の賞金王より多いことになる。

では、なぜ、スティーブは世界一のタイガーやグレッグ・ノーマンに絶対的な支持を受けるのか。
そこには、ある理由があるのだ。ヤーデージやライン読み、コースマネジメントだけではここまでの支持は得られない。そこには決定的にスティーブが他のキャディと違う点がある。

次回、その点について熱く語る予定である。
(つづく)

3 件のコメント:

デカ さんのコメント...

おもろい。おもろいよ。


次回が気になり過ぎる。

匿名 さんのコメント...

私も次回が気になります。日本女子も好発進ということで今週は色々と楽しめそう。余談ではあるがらびちゃんの誕生日は4月8日。

yo さんのコメント...

おもしろい!

キャディーネタ、新しいっす。次回に期待です。