2008年6月20日金曜日

PGAの憂鬱

ご存じ、後世に残る名勝負となったUS OPEN '08。タイガーは左膝の前十字断裂+腓骨2カ所骨折という理解不能な状況で優勝を飾った。
プレーオフを戦ったロッコ・メディエートも脱帽のその根性、通常人ならここまでやらない。

(ちなみに後方の二人がタイガーとスティーブ。スティーブ、やはり短パンである)
ロッコのセッティングはこちら。
ドライバー:FT-5ドライバー
フェアウェイ:FTスクエアウェイ
ハイブリッド:X-ハイブリッド
アイアン:X-20アイアン
ウェッジ:Xフォージドウェッジ
パター:セイバートゥース
バッグ:Tour Authentic US OPENバッグ

さて。

タイガーは以前お伝えしたように、もうゴルファーとして手にすることのできるほとんどすべての地位、名誉、富を築いていると言って良い。
今回、タイガーはマスターズで2位に終わった翌日に直ちに手術に踏み切り、左膝手術を敢行。ヒジで言うところのネズミ除去的なことをした(なおトーミー・ジョン手術やジョーブ博士についてはデカが詳しいはず。レポートを待とう)。

結局、US OPEN試合前の会見で言ったとおり膝の状態は思わしくなく、ボロボロの状態でのプレーと相成ったわけである。
考えてみれば、通常人なら歩くのも大変な状態(靱帯が切れて骨が折れているのである)で、ひょっとしたら選手生命が危ぶまれるような状況になるかもしれない今回のプレー、なぜタイガーはやめなかったのか。

藍ちゃんも書いていたが、そこで「目の前の勝利しか見えない」のがタイガーなのだ。今、目の前にある一球に全身全霊を賭け、なしうる最大限の努力を払って結果を獲得していく。そのことだけに集中しているから、タイガーはタイガーなのであろう。
逆に言えば、これでプレーオフを欠場したりするタイプであればタイガーは4日目18番のバーディパットを沈めることはなかったはずだ。

久しぶり、という形容詞がこれ以上ないほど適切なそのアツいガッツポーズに、そしてプレーオフで足を引き摺りながらプレーし、勝利をものにするタイガーに、全てのゴルファーは感銘を受けたことだろう。
ただ、他方でこの無茶が残した影響は計り知れない。トリプルグランドスラムを達成した翌日、タイガーは今年の残り試合すべての欠場を発表。リハビリにじっくり取り組むことを明らかにした。
タイガーはまだ若いため、この決断は非常に大切でありかつ有意義なものとなろう。

しかし、だ。

今年のメジャーはまだあと2戦ある。

全英オープンと、全米プロ(PGA Championship)。

更にフェデックスカップの2代目王者はタイガー以外の誰かになることが確実となった。

そうすると、気になるのが台頭すべき若者たちであるが、、、結局ミケルソンとかがフェデックスカップをとったりするのだろうか。それならまだいいが、昨年のようにスティーブ・ストリッカーあたりが意表を突いて大ブレイクしたりすると、、、
ヒーロー好きのアメリカでゴルフ人気にやや翳りが生じるかもしれない。

US OPENはめちゃくちゃ盛り上がった。しかし、そのせいで失ったものも大きい。

そこにPGAの憂鬱がある。




【よだん】
検事、先日甲子園球場の一塁側アルプススタンドにて阪神vs楽天を観戦。まわりのおっちゃんのガラの悪さに苦笑いしつつ、阪神ファンの熱さを全身で感じ取った。
ちなみに右斜め前方のオッサンが後ろのオッサンに暴行を働き、警備員に連行された。
カラんでるオッサンは金本のユニフォーム、カラまれているオッサンは林(リン)のユニフォームを着ていたが「おぅ、お前は楽天か、それとも巨人かぁ」と意味不明の言いがかり。ボコスコ殴っていた。

殴ってはいかんよ。

1 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

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