2007年10月19日金曜日

ウェッジの科学(その1)

検事は現在4ウェッジシステムを導入している。

アイアンのストロングロフト傾向に歯止めがかからない現在、ピッチングでだいたい45度くらいが普通になってきている。
多くのプレーヤーはアイアンをセットで買うから、そこに入っているピッチングは「ウェッジ」だと思っていない人が多い。

が、ピッチングはれっきとしたウェッジである。

そうすると、その後に何本の(単品)ウェッジを入れるか、がセッティングのポイントになってくる。

今、一番メジャーなセッティングは「52・58」度のウェッジを2本いれること。
殆どの女子プロがそうであると言われているし、ハニカミもこのセッティング。

そうすると、
ドライバー
パター
3ウッド
5ウッド
3〜P
52・58
で14本のセットとなる。現在は最もスタンダードなセッティングと言って良い。

問題は、フェアウェイウッドをちゃんと打てる人が少ないということで、検事なんかはフェアウェイウッドを一本も入れていない。
なんでか。あると打ちたくなって、打つとミスするからだ。
というわけで検事はその分をウェッジに回した。
ドライバー
パター
2番U
3〜P
50・54・60

さて、ここで問題がある。60度のウェッジというのは極めて扱いが難しいということだ。
クラブデザイナーの竹林隆光氏も良く言っているが、日本のゴルフ場で60度のウェッジなんか使うことないのである。

なのになんで入れているかというと、きちんとした球を打てるようになるための練習だと思っているからだ。
58度と60度は構えてみるとビックリするくらいフェースの見え方が違う。率直に言って2度の違いとは思えない。
60度はそれくらい上を向いて見えるのだ。

上を向いているフェースでも、立っているフェースでも、芯は同じ所にある。
そうすると、上を向いて見えるフェースの芯は物理的にシャフトの延長上より後方にズれるのだ。
その結果、「毎回同じ入射角で」「同じ打点で」打つことが極めて難しくなる。
更に言えば、アプローチの基礎であるコロガシもなかなかできない。キャリーに対してランが少なすぎるからイメージがつかみにくいのだ(但し、これはいつもロブでアプローチしているホースマンのような上級者にはあてはまらないが)。

そこで、バウンスを利用して毎回同じ角度で打てるように練習する甲斐がでてくる。
日々これ精進だ。

ちなみに現在スピンがすごいウェッジといえば、カリスマ研磨師の都丸氏が完全受注生産で削っているロイコレの「DB Forged」。
スピンはもうギュンギュンらしい。
(ちなみに市販バージョンでDB 01というウェッジがあるが、これは工場生産である)
都丸さんはこの人↓


このウェッジの「DB」というのは、「DOUBLE BOUNCE」つまり、バウンスが二つ、という意味だ。

このウェッジ、バウンスを特殊な削り方で作っているため、フェースを開いて構えたときにバウンスの大きさが変わるのだ。
バンカー以外でもやや開いて打つ人(上級者はこういう人が殆ど)には、自分のイメージしたバウンス角が作れるということで好評なのである。

なんだかよくわからなくなってしまったが、ウェッジの科学(その2)ではそのうちバウンスの話をしたい。

バウンス、Aの角度のこと。

1 件のコメント:

ドン。 さんのコメント...

確かに日本の芝質、カット寸を考えるとハイバウンス、ローロフトは必要ないかもな。
私は見栄重視なのでマックダディー(ちょーハイバウンス)な感じで攻めてますが。でも、どうしてもMDだとグリーン回りだと跳ねちゃうんだよね・・・。ま~チッパー買うからいいんですけど。